天野君の鳥だより   '97 8/14〜11/15
'97 8/14 千葉県谷津干潟へ。ただ何となく行ってみたらカラシラサギがいた。7月頃からいて話題になってたらしい。カラシラサギって結構珍しいんですけど,私はどうもこの鳥には縁があるようで,行くとこ行くとこで会う…。沖縄とか,舳倉とか汐川…。吉野川では越夏しとるし…。カラシラサギが見たい方は私と一緒に鳥を見ればいいかも…。(いなくても私を殴らないで下さい)他にハジロコチドリも1羽。
9/4 また谷津干潟へ。今度はキリアイウズラシギエリマキシギハジロコチドリといった連中が見られた。
9/5 神奈川県海老名市。オオジシギチュウジシギハリオシギタシギとジシギオールスターズの登場。識別のお勉強。慣れれば結構判る。エリマキシギの♂♀がいて,私がいい人だとわかっているらしくどんどん歩み寄ってきて,私の目の前1mのところの水たまりで採餌を始めた。まさに至福の時,なぜカメラマンの近くには寄ってこないんだろうー?この後私は何度かここに通ってジシギのお勉強をした。ヒバリシギクサシギが見られた。結局8月末に現れたハリオシギは9月20日過ぎまで見られた。
10/10
〜10/12
東京−釧路航路の往復のみで海鳥観察。初日は銚子沖でオナガミズナギドリが50羽程パラパラと現れた。今までこの航路では見たことがなかった種に心は踊る。(阿波踊り)しかしクロアシコアホウドリクロトウゾクカモメ等海の普通種ばかりであった。塩屋崎にさしかかろうとした時,甲板でいじけていた私に,友人の「うわ,何やあれ!!」の声。とにかく見てみると何と,ハジロミズナギドリじゃありませんか。私は興奮冷めやらぬままにその鳥を見送ったが,夕方三陸沖で少し暗くなってきたころにハジロミズナギがワラワラとわいて出てくるではありませんか。その数,約70羽。船の灯りに朝夕寄ってくると図鑑に載っているが,こんなにウヨウヨ寄ってくるなんて聞いたことないっス。

ハジロの群れに酔いしれた我々は翌日釧路沖で目覚め,甲板に出た。するとそこには信じられない光景が広がっていた。…次回に続く!!…とか言ったらシバかれそうなのでやめとこう。そう,そこには鳥が群れて海上を飛び交い,それもデカイのちっちゃいの早いの遅いの,実に様々である。ミズナギドリ,ウミツバメ,ウミスズメ等が視界に次々と現れては消えてゆく。「??」我々は異変に気付いた。視界に入るミズナギの半分以上がなんか背中にM字を背負ってる。「これって…,まさか…ミナミオナガ〜!?これ全部がー!?」我々は自分の目を疑った。ミナミオナガミズナギドリが何十羽もへろへろと目の前を飛んでいたのだ。

ウミツバメ類の中に灰色の奴がいる。「ハイイロウミツバメやっ!!」これも私は初めて見た。今度はウトウに混じってエトピリカのお出ましだ。ただしこれは冬羽or幼鳥のタイプ。言い忘れたがこの周りはフルマカモメが1万羽くらいで埋めつくしていて,アホウ2種もその中にバラバラ混じっていた。釧路には3時間だけ上陸し,来た船で再び東京へ。もっともこの3時間でシラルトロ沼へ行ってヒシクイタンチョウを見てきたが。

…さて再び出航した船が港を出てすぐに我々は流木に止まる2羽のアジサシを見つけた。一羽はただアジサシ,もう一羽は見たことのない鳥だった。初めはコアジサシかと思ったが,大きいし模様も違っていた。図鑑を見てみる。「あっ,…こいつやん…」それはコシジロアジサシ幼鳥で,どー見てもそいつに間違いなかった。こんなんいると思ってなかったのでとても驚いた。沖に出ると再びミナミオナガの群れに突入し,ハイイロウミツバメもまた現れた。他にもヒレアシシギ2種やトウゾクカモメ類,カモ類等多くの鳥に出会えた。また渡りの時期ということもあって海上をキジバトアマサギが飛んでいた。
10/19 埼玉県富士宮市の水田地帯にコシャクシギが飛来した。秋頃に出るチュウシャクシギの幼鳥がよく間違えられるが,もっと首が細く頭も小さい。気のせいかチュウシャクよりかわいい気がした。
11/2 丹沢湖でオオタカオシドリヤマセミ等の鳥たちと「久しぶり!」と言い合った。また渡って来たてのジョウビタキも縄張り作りに忙しそうだった。
11/15 葛西臨海公園の水族館で遊んだが,昼から混んできたので野鳥園の方へフラッと行ってみた。するとクロツラヘラサギがおった。噂は聞いていたがもういないと思っていた。ラッキー。クロツラの写真を撮っていたオッチャンが不忍池にクビワキンクロがもう来ていると言っていたので,夕方行ってクビキン君にも会えた。「おかえりなさ〜い」と言って迎えてあげた。そんなことよりエサに夢中のクビキン君であった。さみしい…。

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