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東京の不忍池へ。本当は鳥見じゃなく実験のサンプリングに行ったので,仕事が終わってから鳥見。(鳥が本業なのかも…)クビワキンクロに新年のあいさつ。(人々はこれをクビキン詣でと呼ぶ…)他にもパンを食べるミコアイサ♀やオオバンも間近に見れる。 |
2/19〜 | 北海道へ。長谷君率いる北大野鳥研究会の道東遠征に混入させてもらう。まず大洗からフェリーで苫小牧へ。海上ではハシブトウミガラス,ウミガラス,エトロフウミスズメ等を少し見た。 苫小牧に上陸して札幌で長谷君らと合流,夜行バスで網走へ。濤沸湖にて北大のメンバー全員と合流。ワシカモメの成鳥やカモ類をじっくり近くで見る。白鳥台でコクガン13羽を見て,斜里港,野付,走古丹等をまわる。しかし,今シーズン小鳥はハズレらしくめぼしいものはナシ。頼みの海鳥は海面の凍結によりアウト。−10℃の寒風に吹かれ,「どないせーちゅうねん」とゼニガタアザラシに問いかけ,この日は終わった。 翌日は根室方面を中心にまわり,カモ類,ウミスズメ類等を見たがいかんせんパッとしない。オオワシ,オジロワシがやたらいるくらいか。越冬しているカワラヒワには鼻血も凍った。一人だけよそもんという「キンクロハジロに混じってるクビワキンクロの気分」もだいぶうちとけてきた2月22日,すべてはこの日に起こった。長谷メークドラマ。 花咲車石で時間つぶしとか言ってクロガモと遊んでいたら,長谷君が先頭から何か叫びながら戻ってくるではないか。よく聞くと「アラキーン」とか言っている。なにィーー??アラナミキンクロと言えば大珍鳥である。駆けつけるとほんまもん,しかも♂の成鳥や!鼻血が凍ろうと涙が凍ろうともうかまわなかった。失うものは何もないぜー!!財布の中もすでに空やし,とにかくまだ後ろにいる人たちに知らせようと私は走った。 息がはずむ。と,外気温は−10℃以下,息が切れたら鼻に新鮮な空気が…。鼻の粘膜が凍るー!これがめちゃくちゃ痛くて,駐車場に着いた頃には涙目になっていた。「アラナミキンクロが…」「なんで泣いてるんですか?」…こうして私は「アラキン見て泣いた男」として道東にその名を残した。(うそつけ) 翌23日に私は皆に別れを告げ,一人航路ー東京のフェリーで鳥を見つつ帰った。この日は波がまったく無くウミスズメ類がバリバリ出た。ハシブトウミガラス,ウミガラス合わせて500±,エトロフウミスズメ3000±,コウミスズメ9000±等コンディションは最高で,釧路港内ではオオハムやチシマウガラスが現れた。 翌日(金華山沖〜)はミツユビカモメやミズナギドリが中心になった他ムクドリが乗船していた。この日は鳥よりもむしろ海獣の方がおもしろく,オットセイ250±,シャチ6(♂1♀5),ネズミイルカ2,イシイルカ11,スナメリ2と今までで最高の航路となった。なんか,長谷君の予言通りしっかりと書いてしまった。 |
3/9 | 当会の八重山探鳥会終了後,一人で与那国島に乗り込んだ。宿に荷物を置き,さっそく宿の近辺の探鳥ポイントをシラミ潰しに歩き回った。マミジロタヒバリ,マミチャジナイ,シマアジ,オオハッカ,ツメナガセキレイ等を見て宿に戻る。夜になるとセレベスコノハズクが鳴く。 翌10日は久部良方面へ歩く。水田でアカツクシガモを見る。オオハッカが2羽いたので観察していると,その近くにもう1羽飛んで来たのが目に入った。ん?こっちはハッカチョウだ。近年オオハッカよりも珍しくなってしまった鳥だ。ちょっと得した気分でヤエヤマオオコウモリを横目に歩いていくと道に何かがひかれている。ヤマシギだった。ラッキー(そうなの?)ちょっと古いらしく死体というより死骸で,バラバラになっていたので羽根をいっぱいもらった。…キレイに洗わなくては。 宿の祖納に戻って来て畑の方に行くとムクドリの群の中にギンムクドリがつがいで混じってた。石垣,西表にはいなかったなぁ。後で聞いたらホシムクドリもいたらしい。アオジが1羽草に止まっている。これは大陸産亜種カラアオジだ。 翌11日は朝一番にヤツガシラとオオチドリを観察。いやぁ与那国に来たーっという感じ。ツバメチドリ,ムネアカタヒバリ,ムジセッカ等も観れた。カタシロワシらしいのも見たが一瞬しか見れなくて断定には至らず。残念。まぁしょうがないので宿に帰り,プロミナを置いて散歩に出ると何か黒い鳥が降りた。「クロウタドリ!!」しかも♂の成鳥。毎年八重山で記録されてんのにフラれフラれて4年目,ついにクロウタに会えて,思わず叫んでしまった。 翌12日には石垣へ戻り,空港から直接アンパルへ行きハイイロペリカンに会うこともでき,クロツラヘラサギのおまけ付き,翌13日には宮良周辺でベニバト,ズグロミゾゴイ,カラシラサギ,アカアシシギ,ツメナガセキレイ等に別れを告げて私の八重山の旅は終わりを告げた。 |